コマンド入力型ADVとは

当ウェブサイトが取り上げている[コマンド入力型ADV]について





前書き

まずアドベンチャーゲームとは、擬似恋愛や擬似生活を楽しむ性格のものもありますが
ここではあくまで謎解きがメインのものを指すことにします。ここから先は個人的な
カテゴリ分けですが、更に謎解きの中でもナゾナゾ、暗号、計算式によるパスワード、記号のメモ、
画像やオブジェクトを要するパズルなどがほぼ必要なく、日常生活レベルの思考を楽しむことが
できるものとして話を進めます。また、サウンドノベルやビジュアルノベルと言った、ゲーム的な性質を
持たないものは一切含みません。たとえミステリーの要素があったり、選択肢により分岐が
あったとしても、あくまでストーリーを「読ませ」キャラクターを「見せる」ことに主眼が置かれて
いるものは、ここではアドベンチャーとはまったく異なる、ノベルという1分野の話であるとします。
更にコマンドを入力して話を進めるタイプのゲームの中でも、状況に応じてソフト内の画面
(グラフィック)が変わるものを指します。テーブルトークのように、全ての映像をプレイヤーの
想像に任せるものや、URL入力欄を使ってhtmlを移っていくものは除きます。
(これらはあくまで当ウェブサイトにおけるジャンル分けですので、ご了承ください)




本題

コマンド入力型ADVというのは、サラダの国のトマト姫やはーりぃふぉっくす、
古くはミステリーハウスなどの、通常、オブジェクトに反応を求める際にクリックやエンターキー、
コマンド選択などを使用するところで、ダイレクトに行為そのものを入力するシステムのADVです。

プレイヤーは、まず一つの場面に対峙するところからゲームが始まります。
ほとんどの場合、何の説明もありません。他の形式のADVであれば、方向キーを使って
周りを見たりマウスを使ってポインタによる移動することが最初に取るべき行動であることが
多いですが、コマンド入力型ADVではまず「見る」、「調べる」、これに尽きます。そこでようやく、
自分がどういった場面にいるのかを把握することになります。見る、でAというものが見えた。
ならばつぎは「A 調べる」という具合に、どんどんAに対するコマンドを考えていくことによって、
謎が解け話が進んでいくのです。

更に例えば、スイッチがあるとします。FLASHではクリック、ツクールなどではエンターキーで、
大抵は勝手に押されて反応があります。(他の謎を解いている必要がある場合もありますが)
しかしコマンド入力型では、スイッチがあったら、それをいかにしてスイッチたらしめるか?
を考える必要があります。「なんだそれ?面倒だなあ」と思われるかもしれません。
確かに面倒です。手間です。しかしそのコマンドを考え抜いて画面が開ける快感、
それこそがコマンド入力型ADVの醍醐味なのです。

押すのか引くのか、回すのか叩くのか、二度調べるのか三度蹴るのか
はてはスイッチではなく実はフタで取り外す必要があるのか…

と、豪華CGも華麗なムービーも便利なシステムもなかった時代に、「あたま」を一点
使いまくるという楽しみを我々にくれた形のADVなのです。それも、自分の行動そのものを
考えるリアルなあたまの使い方という、ADVが元来、本質として持っている楽しみをダイレクトに
味わうことができる形のADVなのです。コマンド入力型ADVの中にも、パスワードその他を
必要とする作品はありますがほとんどは付加要素であり、プレイヤーを紙と鉛筆でもって
延々うならせることは少ないはずです。

また、コマンドをすべて自分で考えて入力するという行為は、回答が正解と合致した時の快感を
より大きいものにしてくれます。用意されているコマンドや選択肢を選びそれに大して正誤等の
判定が下されるのではなく、あくまでゼロから自分が考えた言葉で挑む楽しさ。
これは最近家庭用ゲーム機に流行りの、ペンによる入力や音声の認識を利用したゲームに
近いものがあるのではないかと言っても過言ではない…と、個人的には思っております。

また、当ウェブサイトで取り上げているのは、このようなコマンド入力型ADVではありますが
中でもフリーソフトとして今でも誰でも手軽に遊べる作品であります。
ダウンロードして遊ぶものとブラウザ上で遊ぶものがありますが、いずれもコマンド入力型ADVの
魅力がつまった素晴らしい作品だと思いますので、興味を持たれましたら、是非実際に
遊んでみてください。




コマンド入力型ADVの魅力について

フリーソフトのコマンド入力型ADVのレビュー

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